普段からMetaMask(メタマスク)を使っているとハッキングや詐欺に遭うリスクが常に存在します。しかし、どのような手口でハッキングされるのでしょうか?そして、ハッキングを防ぐにはどうすればいいのでしょうか?
この記事では、メタマスクの詐欺やハッキング事例についていくつか紹介しつつそれらの対策方法を解説します。また、実際に詐欺にあったりハッキングされた場合の対応策も紹介します。ハッキング対策を学ぶことで自身のウォレットの安全性を向上させることができ大事な資産を守る確率を上げることができます。
少しでも皆さんが安心してメタマスクを利用することができるよう記事を執筆しましたので、メタマスクを安全に使うためにぜひこの記事を読んでみてください。
本記事の内容
- MetaMask(メタマスク)とは?
- MetaMask(メタマスク)のハッキング事例について紹介
- MetaMask(メタマスク)のハッキング対策方法
メタマスク(MetaMask)の詐欺、主なハッキング事例(3選)
メタマスク(MetaMask)の詐欺やハッキング事例を紹介する前にそもそもメタマスクとは何なのか簡単に紹介します
メタマスクとはイーサリアム(ETH)などの仮想通貨を管理することができるソフトウェアウォレットのことです 。イーサリアムやERC20トークン、NFTなどを送受信することができイーサリアム上のDAppやプラットフォームに接続して利用することもできます。メタマスクはWebブラウザの拡張機能やスマホアプリも提供しています。誰でも簡単にインストールができいつでも手軽に仮想通貨を管理できる便利なウォレットです。
① メタマスク(MetaMask)のシードフレーズや秘密鍵が流失した
メタマスク(MetaMask)の詐欺やハッキングで一番多い原因はシードフレーズや秘密鍵が流失することです
メタマスク(MetaMask)のシードフレーズや秘密鍵は、メタマスクのアカウントにアクセスするために必要なものです。アカウント毎に設定されている英数字の羅列でそれを失うと自分の資産やデータに2度とアクセスできなくなります。また、シードフレーズや秘密鍵を盗まれたり他の第三者に知られたりすると自分の資産やデータが危険にさらされます。シードフレーズや秘密鍵は大切に扱わなければなりません。実際に詐欺やハッキングの多くはこのシードフレーズや秘密鍵が流失することで起こる場合がほとんどです。シードフレーズや秘密鍵は安全な場所に保管し誰にも教えないようにしましょう。必ず自分の責任で管理することが大切です
② よくわからない怪しいサイトに接続した
誤ってメタマスク(MetaMask)を怪しいサイトに接続したことでハッキングされた事例もあります
以下にいくつか紹介します
- フィッシング詐欺: DeFIやNFTを利用していると公式サイトに似た偽のサイトが多々見受けられます。ユーザーはそれに気付かずにシードフレーズや秘密鍵などの情報を入力してしまいます。このような詐欺サイトでは入力された情報が詐欺者に送信されアカウントが乗っ取られる可能性があります。
- マルウェアに感染したサイト: ウイルスやマルウェアに感染したサイトにメタマスク(MetaMask)を接続すると不正なプログラムがユーザーのデバイスにインストールされ、メタマスクの大事な情報や個人情報が盗まれる可能性があります。その結果ハッキングされ資産を失った事例も数多く存在します
③ TwitterやDiscordに届いたDMを開いてしまった
TwitterやDiscordに届いた怪しいDMを開いたことでハッキングされた事例も存在します
詐欺をする企てる者が偽のメッセージやリンクをユーザーにメール送信することで個人情報やアカウントを入手しようとします。TwitterやDiscordに届いたDMを信用してしまったユーザーが不正なリンクをクリックしたり、メタマスクのシードフレーズや秘密鍵を誤って入力したりすることでハッカーがアカウントにアクセスし悪用する可能性があります。
メタマスク(MetaMask)のハッキング対策方法(5選)
上記で紹介した詐欺やハッキングに備えてユーザーはどうすればいいのでしょうか?
ここからは詐欺やハッキングリスクを少しでも減らせるよう対策方法をいくつか紹介します
誰でも簡単に今日から実践できるものを紹介するので是非参考にしてください
① メタマスク(MetaMask)のパスワードを強化する
ユーザーが一番最初にやるべき対策はパスワードを強化することです。ここで言うパスワードとはメタマスク(MetaMask)にログインする際に入力するパスワードのことです。以下にパスワード作成においての基本的な手段をご紹介します
- 長さ: パスワードはできるだけ長くすることが重要です。一般的には8文字以上を推奨します。長くなればなるほどセキュリティの向上も期待できます。
- 複雑さ: パスワードには大文字と小文字のアルファベット、数字、特殊文字を組み合わせるのがオススメです。予測しにくい組み合わせを選ぶことが重要です。
- 独自性: 同じパスワードを複数のアカウントで使用しないようにしましょう。異なるサービスごとに独自のパスワードを設定することが重要です。
- 定期的な変更を行う: 定期的にパスワードは変更しましょう。半年を目安に変更するのがオススメです。
② ウイルス対策ソフトをインストールする
ウイルス対策ソフトをインストールすることは詐欺やハッキング対策にとても有効な対策方法です。以下に主なメリットを紹介します
- マルウェアの検出と除去: ウイルス対策ソフトはコンピュータやデバイスに侵入しようとするマルウェアを検出し取り除いてくれます。メタマスクのようなソフトウェアウォレットを使用している場合、マルウェアがパスワードや秘密鍵を盗み出すなどの被害を防ぐことができます。
- フィッシング詐欺の検知: フィッシング詐欺などの怪しいウェブサイトやリンクを検出することができます。個人情報やウォレット情報が盗まれる可能性を防いでくれます。
- 定期的なスキャンとアップデート: 定期的なスキャンを実行することでセキュリティの向上が期待できます。また、最新のウイルス定義やセキュリティパッチを自動的にダウンロードして更新することで、日々変化する脅威からのセキュリティ向上が期待できます。
ウイルス対策ソフトをインストールすれば100%安全というわけではありません。他のセキュリティ対策も併用してセキュリティを強化することが大切です
③ 身に覚えのないリンクやファイルは注意する
身に覚えのないメールやSNSのDMには怪しいリンクやファイルが添付されていたりする場合が多々あります。それらにアクセスしないことが一番のセキュリティ対策です。身に覚えのないファイルを開くとコンピュータがウイルスやマルウェアに感染する可能性があります。重要なデータを保護するため信頼できないソースからのファイルのダウンロードなども避けましょう。
④ メタマスク(MetaMask)で複数のアカウントを作成する
メタマスク(MetaMask)で複数のアカウントを作成するのもハッキング対策として有効な手段です。以下に主な理由を紹介します
- リスク分散: 複数のアカウントを作成することで仮想通貨を異なるウォレットアドレスで管理できます。日常生活でもお金を全て1つの財布に入れておくよりも複数の財布に分けて入れる方が安全ですよね。同じように複数のアカウントを使ってお金を分けて管理することで攻撃やハッキングのリスクを分散させることができます。ただ根本的なハッキング対策にはならないので注意が必要です
複数のアカウントを使う場合にはウォレットアドレス毎にパスワードや秘密鍵をしっかり保管しましょう。
⑤ ハードウェアウォレットを活用する
メタマスク(MetaMask)にLedgerなどのハードウェアウォレットを組み合わせることでセキュリティの向上が期待できます。ハードウェアウォレットは、仮想通貨にアクセスするために必要な秘密鍵を保管する物理的なデバイスです。
メタマスクの詐欺やハッキング対策としてハードウェアウォレットは最もオススメな対策方法の一つです
ハードウェアウォレットを使用することでどのようなメリットがあるのかいくつか紹介します
- 秘密鍵の安全な保管: ハードウェアウォレットは秘密鍵(プライベートキー)を安全に保管できます。秘密鍵は仮想通貨の所有権を示す重要な情報であるため詐欺やハッキングから保護する必要があります。ハードウェアウォレットは秘密鍵をオフラインで保管することでインターネット上に漏えいするリスクを大幅に減らしてくれます。
- 安全なトランザクションの承認: ハードウェアウォレットを組み合わせることで仮想通貨取引を行う際にメタマスクではなくハードウェアウォレットで承認することができます。Ledgerなどのハードウェアウォレットには物理的なボタンがあり、画面を見ながら承認します。ハッカーがオンラインで取引内容を改ざんするリスクを軽減できます。
- 追加のセキュリティ: ハードウェアウォレットはPINコードなどの追加のセキュリティを提供している物もあります。デバイスにアクセスする際に必要なパスワードを入力することでハードウェアウォレットが悪用されるリスクを軽減できます。また、ハードウェアウォレットが紛失した場合でもバックアップを取ることで資産を復元することも可能です
それでもメタマスク(MetaMask)がハッキングされてしまった場合の対応策(3選)
上記で紹介したハッキング対策方法を講じても詐欺やハッキングに出会う可能性は存在します。
ここからは実際にメタマスク(MetaMask)をハッキングされてしまった場合の対応策をご紹介します
① すぐに仮想通貨、NFTを別のウォレットアドレスに移動する
仮に詐欺やハッキングをされた場合、被害を最小限にするべくすぐに仮想通貨やNFTを別のウォレットアドレスに移動しましょう。主な理由を下記で紹介します。
- 資産の保護: ハッキングされたメタマスクは今後使用しないようにします。即座に別のウォレットアドレスに資産を移動することで被害を最小限に食い止めることができます
- ハッカーの行動制限: ハッキングが分かった段階で資産を別のウォレットアドレスに移動することでハッカーの行動を制限することができます
一方で資産を別のウォレットアドレスに移動することは注意しなければならない点もあります
- 新しいウォレットのセキュリティ: 移動先のウォレットも注意が必要です。パスワードを新たに設定し、二要素認証(2FA)を有効にするなどセキュリティを強化します
- 原因を調査する: 自分だけで調査をするのは大変だと思うのでコインデスクやコインポストの記事も参考にしながらハッキングされた原因を自分なりに調べましょう
② Revoke(接続解除)する
メタマスクがハッキングされた場合Revoke(接続解除)するのも有効です。メタマスクのRevoke(接続解除)とはメタマスクと接続しているウェブサイトやアプリとの接続を遮断することです。怪しいサイトに接続した場合は積極的にRevoke(接続解除)するのがオススメです
しかし、Revoke(接続解除)をするのも大事ですが上記で紹介した新しいウォレットアドレスを作成して資産を移動するのも重要です。
③ 履歴などの証拠を保管して警察に相談する
詐欺やハッキングをされた場合警察に相談することも重要です。
私が知っている限りハッキング被害の具体的な解決事例について見かけることはあまりないですが、警察に相談することで犯罪者を特定できる場合もあるかもしれません。
詐欺やハッキング被害に関する問題が発生した場合は、自分の状況に応じて警察や関連する機関に相談することが重要です。適切なアドバイスを受けることでその後の立ち振る舞いの参考になるかもしれません
今日のまとめ、メタマスク(MetaMask)のセキュリティ対策は重要
いかがだったでしょうか?
メタマスク(MetaMask)のセキュリティ対策は非常に重要です。パスワードの強化やウイルス対策ソフトのインストールなど基本的な対策を行うことで詐欺やハッキングのリスクを軽減できます。メールやSNSで送られてくる怪しいリンクやファイルにも注意が必要です。
また、Ledger Nano S Plus などのハードウェアウォレットの活用もオススメです。万が一のハッキング被害に備えて対応策も知っておくことが重要です。仮想通貨市場はまだまだリスクが多い業界ですがメタマスクのセキュリティ対策をしっかりと行い取引をしましょう。
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